お遍路

本日のお遍路ログ

八十八箇所霊場

納経したお寺:4
累計納経数 :23


別格二十霊場

納経したお寺:0
累計納経数 :3


走 行 距 離 :54㎞
累計走行距離:330㎞


5日目 (10月31日)

病みつきになる理由

昨日お世話になった民宿は、ベテランの歩き遍路の方達に人気のようで、夕食・朝食時には色々な情報を聞くことができた。
回られた回数を聞いても教えてくれなかったが、「もう一種の病気だからねぇ~」と遍路には病みつきになってしまう何かがある模様。
まだ自分にはそこまでわからないが、見知らぬ人と触れ合うことは格段に増えた。コニュニケーションを取るにはこちらから声を掛ける事が鉄則。情報を得るには、とりあえず喋ることから始まる。これは普段の生活も同じ。第一声の勇気が自分の財産にもなる。
歩き遍路の方は出発準備がとにかく早い。自転車の自分は鍵を直したり、地図を見直したりと今日もみんなより10分ぐらい遅めの出発。 今日は昼から雨予報のため、午前中に行けるとこまで行っておきたい。
まず目指すは、20番鶴林寺。徳島では12番焼山寺と21番太龍寺と合わせて3つの山が鍵を握る。太龍寺は今回ロープウェイを使うため、この鶴林寺が自分にとっての今日のヤマ。
昨日のうちに、空気圧とチェーンの油を調整しておいたので、今日も軽快に弥七号は走る。
2キロ程走ったところで先にスタートした歩き遍路さんにやっと追い付く。さすがに早い。1時間に6キロ程歩く人もいるらしい。

遍路ころがしに松ぼっくり

歩き遍路さんと再度健闘を誓い、先を進む。さすがに坂道に入ると険しくなり、自転車を押して上がる。 昨日の宿で自転車に詳しいお兄さんから、途中の鶴峠で自転車を置いて行った方が楽と教えていただいてので、雨に濡れても大丈夫なようにレインカバーを被せ、残りを歩きで向かう。
何か毎日、遍路ころがしをしているような感覚。
少し歩くと何かが頭に落ちてきた!
めちゃ痛いっ!
何かと思えば、、松ぼっくり。形がキレイなので許す。
そして、石畳道を上がれば鶴林寺到着!なるほど確かにラスト2キロは急勾配だったので、こちらの方が楽かも。参拝を終え、自転車に戻る頃には雨が本降りになってきた。
次の太龍寺へ向かう途中、通行止めの看板がっ! でもここは佐藤さんが「行ける!小原さんも行った。」と言われていたので、お二人を信じてそのまま突き進む。と、崖崩れ発見。
これはすごい!
ていうか危ない!
早く工事に取り掛かればいいのにと思った先に太龍寺の麓、ロープウェイ乗り場に到着。
ここから自転車も一緒にロープウェイで太龍寺へ。結構立派なお寺で、かなり広い。雨じゃなければゆっくり見たかったところだが、とにかく雨がきつくなるまでに出来るだけ走りたかったので次へ進む。

同じような子来たな

22番平等寺までは14キロぐらいだが、慣れてきた自分には短い距離。スムーズに昼過ぎぐらいには到着した。
お寺の駐車場でミカンなどの果物を売っているおばあちゃんが
「4・5日前も同じような子来たな。」

小原さんだなとすぐ分かった。
小原さんには宿を紹介してくれたみたいで、「あんたもそこ泊まり~」と言われたが、もうすでに別のところを予約してたので、お断りをした。 すると、「じゃあこれだけでも持っていき」とみかんを2つ頂き、また春に別の人間が来るかもしれないからよろしく!と伝え、お別れ。
雨も少しきつくなってきて、23番薬王寺までは旧道から向かう。
すると、面白いと言ったら怒られるが、ゴミ捨て禁止を促す注意書き。「20万とるぞ!」が本当に取り立てにきそうでリアルだった。 ただ最近、遍路のマナーが悪くなってきているのも事実。地元の方に迷惑だけはかけてはいけないなと心に誓う。
薬王寺の参拝も無事に済ませ、今日の宿は近くなので、ここで終了。
NHK朝の連続テレビ小説で昔に放送された「ウェルかめ」のミュージアムが近くにあるらしく、少しドラマも見ていたので行きたかったが、どしゃ降りになってきたので仕方なく諦める。 部屋で波の音と強い雨の音を聞きながら、明日は止んでくれと強く思う。